漫画のために早退したい

読んだ漫画のてきとう過ぎる備忘録ネタバレ前提。他。

2017/05/18 亜獣譚①/江野スミ

 

亜獣譚(1) (裏少年サンデーコミックス)

亜獣譚(1) (裏少年サンデーコミックス)

 

 


人が異形の獣と化す病、害獣病が蔓延する世界。
性格に難ありな害獣駆除兵のアキミア・ツキヒコは
害獣を追って入った森の中で衛生兵の美女、ホシ・ソウと出会う。
行方不明の弟を捜しているというソウに対し、
アキミアは驚くべき提案をもちかける。

その提案とは――
『弟を助けてほしければ私と結婚して下さい』
という、あまりにも不条理なモノだった。

人と獣の魂の慟哭を描く
異色ダークファンタジー、開幕。


裏サンデー、マンガワンで連載されていたものがついに単行本化。
購入したので単行本の感想も簡単に記録しておく。

 
連載中の感想はこちら。

m-nszn.hateblo.jp

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・カバー

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害獣の爪?口?翼?やっぱ口だな?の中にいる、チル・ソウ。
守られているようにも、食される直前にも見える。

そして炎に浸食され燃えているようなチルの下半身。
チルの苦しい境遇や葛藤を象徴しているようだ。

描き込みも色彩も構図もかっこよく、書店でも目を引いていた。
実際購入にあたってこのカバーを目にした旦那が
「あっこれなに。面白そう」とサンプルを読み出した。

あと、なんかずーっと引くと人の顔に見えてくるのは私だけだろうか。

 

・カバー裏
マンガワンでの”ちょいたし”(本編後のおまけ)の一部。
私が一番印象に残った「残酷な物語が存在する理由」(うろ覚え)についての一節が載っている。

亜獣譚を読むのに欠かせない文章、
そしてこの物語に少し疲れた時に引きたい文章だ。

 

・本編
修正はそこまでないだろうか?
初っ端から害獣を仕留めるアキミアの顔が書き直されていたが
他はちょっと確認していない。


また、この漫画はかなり描き込みのある漫画だと思っていたが
単行本になるとやはり少し「あれ?」という感じがした。
アプリで読んでいた時に比べると、粗さが目立っているというか。

他の作品でもよく感じることだが
アプリからの単行本、という媒体の変化は難しいものだとつくづく感じる。


9話までの収録なので、
この続きと”ちょいたし”はマンガワンで読むことが出来る。
※6/8、確認したらちょいたしがいくつか削除されていました。

ちょいたし、と言えども、
文章だったり設定だったり漫画だったりちょっとエロかったりと
かなり充実した内容なので、
単行本収録されるかと思いきやされていなかった。

この漫画の世界観の輪郭は
ちょいたしを読むことでかなりハッキリしてくると思うので
もったいないと思っていたら作者のTwitterにて、
いつかちょいたしをまとめたいとの発言があった。

 

 

ぜひまとめていただきたい。

亜獣譚ファンブックみたいになっていいじゃないですか。
亜獣譚全巻、プラスちょいたしブックを持つことで世界が完成される、というか…

…うーん、ちょいたしという言葉がゲシュタルト崩壊してきた。笑


さて。
今回、小さい画面で一話ごとにあれこれタップしながらちまちま読むのと、
本を手に持ってインクの匂い、紙の質感を感じながら
流れに乗って一気に読むのはやはり違うと改めて感じた。

間に挿入される区切りのページの雰囲気や
数話戻って、ああこういうことかと納得しながら読み進めてみたり。

読み終わって本棚に差し込む瞬間も、
差し込んだ背表紙を眺めている時間もいいですよね。

亜獣譚1巻。ぜひ。

亜獣譚(1) (裏少年サンデーコミックス)

亜獣譚(1) (裏少年サンデーコミックス)

 

 


※余談
カバー裏の文章のフレーム部分、
とても緻密な植物のイラストなのだが
先日江野スミが公開していた「色んな柄で作ったペン」が使われているのだろうか。
動画を見ているとまるで魔法でも見ているかのようだった。
漫画家ってすごい。江野スミってすごい。

 

彼女のTwitterは色々なイラストや
亜獣譚のキャラのちょっとした設定、漫画なども読めるので楽しくておすすめです。

以上、余談でした。


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