漫画のために早退したい

読んだ漫画のてきとう過ぎる備忘録ネタバレ前提。他。

2017/05/17 年の差夫婦はじめました。第14話「いざ結婚式」/綾野かずえ

comic.pixiv.net


「私たち、干支が2周り以上も違う年の差夫婦なんです…!」
旦那・康治(こうじ)57歳、妻・かずえ28歳。なんと29歳差!
3年間ほぼ毎日会っていたけど告白はなし。人前では手も繋がない。
出かけると親子と間違われる…!? そんな不思議なお付き合いを経て結婚へ。
いろいろ不安も多いけど、お互いに尊重し支え合い、乗り越えていくなかよし年の差夫婦、はじめました。
そして、ふたりの出会いは9年前にさかのぼる――

 

 


年の差漫画流行ってるな〜と思っていたら実録物まで。
これは珍しい…?と一瞬思ったものの、
私の大好きな山崎紗也夏も年の差エッセイ出してたんでした。

 

ダーリンは55歳 (IKKI COMIX)

ダーリンは55歳 (IKKI COMIX)

 

 

ゆるくて先生の私生活もご主人のことも分かって、山崎紗也夏好きならオススメです。

閑話休題

「年の差夫婦はじめました。」、自分にはなかなか起きないことなので
「ほう、そんな苦労が」とか「でも楽しそうだな」とか
有難く読んでいます。

今回は結婚式のお話。

両親、特にお母さんのために、と式を決意し、
参列者への感謝の気持ちを込めたものにしたいとプランを考え、
お母さんに気遣い思い出を作りながら準備を進めていく新婦、かずえの素敵さよ。

素直で明るくて前向きで、
きっとご本人もほんわかとしていい方なのだろうなあというのが伝わってくる。

雲の上みたいな芸術家肌な漫画家さんもいいけど、
この人にお会いしてみたいなあと思わせる漫画家さんもとてもいいですよね。


結婚式は参列者に楽しんでもらおうと、色々準備を進める二人。
おいしいごはんに、ちらし寿司入刀。
地毛で結った文金高島田。

なんだか自分の結婚式を思い出して、温かい気持ちになった。

ラスト、20歳の時、母親に”名前だけ”の印鑑を作ってもらったというシーン。

その印鑑を


えっ!苗字じゃなくて名前なの?

面白〜い!

 

と素直に笑って受け取れるかずえ。

 

素晴らしい娘さん…!(泣いた)

 

なんだろう。いいなあこういう普通〜の親子関係。
印鑑って何よ、とか
へ〜印鑑、どうも、とかじゃなくて(多分私ならそういう反応…)
素直に、わ〜何これ面白〜い!と言える娘さん。

素敵じゃないですか。キラキラしてますよね。(私が濁り過ぎているのか?)

そしてお母さんの、


女の子はね
苗字が変わるから
名前で作るんだよ


という言葉。
 


母からプレゼントされたその印鑑を

婚姻届に押した

 
うっ…!(号泣)

 

号泣、は大袈裟に書きましたが、
もうこの年になるとちょっとこれだけで涙腺が…。

このエピソード、そりゃよくあることかもしれないけど素敵だなあ!
邦楽の歌詞一本書けますよこれで!
そんであちこちの結婚式で歌われて大ヒットですよ!

 

うう…お母さん…(むせび泣き)

 

と、いいシーンにちょっと興奮しつつ読み終わりましたが、
当たり前の人の(今回はお母様や参列者の)気持ちが分かる、
人のために動ける作者の描く漫画だから、
読んでいるとこちらも温かい気持ちになるのだなあと感じた。


これもコミックエッセイの醍醐味だと感じる。
作ったキャラクターではなく、実際に息をしている人間がこう動いている。
こんな風に生きて、笑って、悩んでるのだなと分かる。
その実感は、創作とはまた違う心の部分を動かしてくれる。

ほんわかとしていて明るく、
そのごくごく普通な感じが魅力的な康治さんとかずえさん。
ほんの少し読んだだけで、素敵なふたりに一生幸あれ!と祈ってしまいました。


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